あおぞら銀行、一部投資信託の販売手数料0。証券会社などの特定口座・一般口座の所得税の取扱いは?

あおぞら銀行、一部投資信託の販売手数料0。証券会社などの特定口座・一般口座の所得税の取扱いは?

あおぞら銀行は、10月から主力の投資信託の販売手数料をゼロにします。

無料にするのは、販売額で計約7割を占める投資信託33本です。

長期的な資産形成を目的としたバランス型商品を中心に販売手数料をなくします。

今回は、投資信託の口座である特定口座と一般口座について書きます。

所得税

所得税は、10の所得の区分に分かれます。

そのうち、特定口座・一般口座の取引は譲渡所得、利子所得、配当所得となります。

課税の方法も分離課税、総合課税、申告不要と3通りの方法があります。

特定口座(源泉徴収あり)

証券会社などが、一年間の株の売買・配当などの損益をまとめ、取引の都度、所得税と住民税の源泉徴収をします。

そして、年間の取引を集計した年間取引報告書を投資家に交付する口座です。

税金の取扱い

確定申告は原則不要です。

他の口座と損益通算、譲渡損失の繰越控除を適用する場合には確定申告する必要があります。

例えば、特定口座がふたつあり、A口座は株の譲渡益で50万円の利益、B口座は株のー30万円の譲渡損失があるとします。

この場合、A口座は所得税約76,000円と住民税約25,000円の税金が源泉徴収され、B口座は損失なので源泉徴収は0です。

このまま、特定口座なので申告不要を選ぶこともできます。

そうすると、合計約10万円の税額が確定してしまいます。

ただ確定申告し、A口座とB口座の損益を合計すると50万円―30万円の20万円の利益となります。

税金も所得税約30,000円と住民税約10,000円です。

損益通算し、約6万円の税金がもどってきます。

その他にも、確定申告し損益通算しても損失の金額が残る場合は3年間繰り越せます。

繰り越した損失は、翌年以降3年間に上場株式等で利益が出た場合は相殺できます。 2020年に損失100万円の場合、翌2021年に利益60万円、2022年に利益80万となると2021年は利益0、2022年は利益40万となります。

特定口座(源泉徴収なし)

証券会社などが、1年間の株式の売買、配当などの取引をまためた年間取引報告書を投資家に交付する口座です。

源泉徴収しません。

税金の取扱い

証券会社等が、源泉徴収していないため投資家本人が確定申告をし納税手続きを行う必要があります。

年間取引報告書に集計されてますので、容易にできます。

一般口座

投資家本人が、年間の株の譲渡益などを計算します。

税金の取扱い

自分で確定申告をし株の取引を集計して、所得金額を計算し、申告・納税手続きをします。

まとめ

特定口座の源泉徴収有りとなしの選択での一つの基準としては、会社員・年金受給者で年間をとおして大きく儲けようと考えないならば「なし」がいいということです。

理由は、会社員で年末調整をしている方は、給与所得と退職所得以外の合計所得が20万円以下の場合、または、厚生年金などの年間の収入が400万円以下の年金受給者のひとは、その年金以外の所得が20万円以下のケースは、所得税の確定申告する義務がありません。

その他に所得がなく、株式の利益が20万円以下なら申告しなくてもいい、ようするに、所得税をおさめずに済みます。

源泉徴収「有り」を選ぶと税金が一律に源泉徴収されます。

一つの基準として利益が20万円ということになります。