路線価5年連続上昇、最高額は銀座の鳩居堂前でマスク1枚の面積で68万円

路線価5年連続上昇、最高額は銀座の鳩居堂前でマスク1枚の面積で68万円

国税庁は、2020年1月1日時点の路線価を公表した。
最高額は、中央区銀座5の文具店「鳩居堂」前の銀座中央通り。1㎡当たり4,592万円で、マスク1枚の面積で68万円となった。
全国32万地点の標準宅地の前年比は、全国平均1.6%プラスとなり、5年連続上昇。

路線価とは、道路に面する標準的な宅地の1㎡当たりの価額。国税庁のホームページに路線価図があり、そこから土地の路線価を知ることができる。この路線価をもとに、土地の相続税や贈与税が計算される。
1度決まったら変わらないわけではなく、毎年1月1日を評価時点として、7月に新しい路線価が公表される。毎年3月下旬に公表される公示価格の8割程度。

平成27年1月1日以降の相続から、相続税の基礎控除が変更になり、改正前は5,000万円+1,000万円×法定相続人の数の基礎控除が、現在は3,000万円+600万円×法定相続人の数になった。法定相続人が3人いる場合は、8,000万円から4,800万円になり、3,200万円の減額となる。基礎控除の範囲内ならば、相続税はかからないので、この大幅な基礎控除縮小で相続税の対象となる人も拡大する。

今回の路線価の上昇で、土地の相続税の評価額も上昇するが、1月1日時点の路線価のため新型コロナの感染拡大の影響が反映されていない。景気の後退で大幅に地価が下落した場合は、路線価補正することも検討している。